暗黒への挑戦

我がうちに秘める黒いネガティブなものを乗り越えて前進していくために日々綴る独りごと

『我が逃走』家入一真

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今日もレッツグルーヴ!

 

前々回の都知事選にも出られた家入一真さんの衝撃作

 

iPadで初めて読み切った本!(それだけ面白かったという・・・)

iPadを買ってもう2年経ちますが、

初めてkindleで読み切った本です

いつもは自己啓発系ばかり読んでいて

拾い読みをしていることが多いのですが

この本は拾い読みとか出来る本ではなかったです

 

ただただ哀しい読後感

読後感としては

たぶん大河ドラマとか映画「ゴッドファーザー」とかを見終わった後の感じと一緒ですね

ただただ哀しい

その哀しさはゴッドファーザーが100とすれば8くらいかな(笑)

家入さんの場合はまだ道半ばであるということで

ここからまだ続きがある分、「哀しさ」は大幅減ですが

ゴッドファーザーと比べたらアルパチーノが怒りますね(笑)

 

「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢」という秀吉の辞世の句がよぎります

振り返れば全部「夢」のような感じ

露のように消えるくらいのものでしかないという

 

家入さんは残されたものもたくさんあるわけですが

その大きさに対しての幸福感というのは絶対的に小さいように見えます

ただ何が幸福っていう議論がないままに感ずることですが

 

後悔されないタフさと誰も責めない優しさ

特筆すべきは

家入さんは後悔されることがほとんどないようで

これはもの凄いことだと思う

パペポの代表を続けていれば・・・とか、

そういう昔のポストを懐かしんでという記述はいっさいなかった

文字通り「駆け抜けて」来られたんだと思う

 

それと

周りにいつも誰かがいるということ

家入さん自身も周りを責めたりすることがほとんどない

心底優しい人なんだと思う

 

闘うくらいなら逃げる強さ

傷つけられることを拒むだけでなく

自分が人を傷つけることも拒む

我が闘争」ではなくて「逃走」

競い合い争い合うくらいなら逃げる方を選ぶという

でもそれは弱いというわけではなくて

 

事実、この本に書かれているくらい

自分を赤裸々に人前に出せるいうのは

強さ以外の何ものでもないわけで

 

もっと人間的な奥を見たいと思った

そういう意味ではもっと人間的な弱さを描いて欲しかったと思う

離婚のことは少し最後にふれてられましたが

やはり人に寄りかかってられる姿があれば

もっとそこにひとりの人間として重ねられるものもあったのではないかと思う

 

ただ酒に逃げていた

ベロベロになって現実逃避していただけじゃないと思う

 

内山さんという秘書の方が登場され

この方にすべてを委ねられているところがあった

それこそ保険証はどこにある?ということまで聞いてしまうレベルまで

普通、それは自分の奥さんに委ねるようなものですが

そんなレベルまでを委ねていたにもかかわらず

この内山さんにもひとりの女性ではなく

秘書として寄りかかっているだけのように読めました

 

これも周りに対する配慮だとは思うけど

独りで悩み苦しむだけではなくて

誰かに依存していたりする姿がもしそこにあれば

より身近な人として読めたかもしれません

 

それだけは少し残念ですが

それでも読んでとても良かったと思える本です

 

by カエレバ

 

 

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